天才・三浦皇成を解き明かす。

 

 

3月デビューながらすでに33勝を挙げ、関東リーディング9位に位置している三浦皇成。「新人の三浦騎手が勝利を…」というニュースも当たり前のものとなり、「若手騎手の登竜門」とも言われる北海道でも順調に勝ち鞍を伸ばしている。

 

 

彼の騎乗の特徴を述べる前に、三浦皇成に関しては「新人」という枠組みで括ってしまうのは間違いであるということを強調しておきたい。初勝利が中山芝2500mの特別戦、メインレースで1番人気の馬に騎乗して鮮やかな追い込みを決める。そんな新人騎手は過去に例がないからだ。

 

 

ということで、全く特別扱いをせず、あくまで淡々と三浦皇成という騎手を解き明かしていく。まず、三浦皇成の2008年7月14日時点での成績を挙げると、以下のようになる。

 

【33-32-17-233】勝率10.5% 連対率20.6% 複勝率26.0%

 

騎乗機会が100回以上の騎手の中で勝率が10%を超えているのは関東の騎手では横山典、後藤、中舘、内田博、蛯名の5名のみであり、柴田善、松岡といった関東リーディング上位に名を連ねる騎手のそれを上回っている。騎乗馬に恵まれている点を差し引いても、これは立派な数字だ。

 

 

全体の成績が見えたところで、「条件の違いによる成績の変化」を説明していきたい。この中で特に大きな違いが生じるのが「未勝利戦における牡馬騎乗時と牝馬騎乗時での成績」だ。

 

牡馬騎乗時成績【4-11-8-61】 4.8% 17.9% 27.4%

牝馬騎乗時成績【14-8-0-40】22.8% 35.5% 35.5%

数字を見れば一目瞭然だが、牡馬騎乗時にはなかなか勝ち切れないのに比べ、牝馬騎乗時では勝率22.8%という驚異的な成績を残している。この中には11番人気1着という大穴もあり、馬券的妙味も十分だ。このデータは、覚えておいた方が良いかもしれない。

 

 

馬券的な部分にスポットを当てるとすると、「関西馬騎乗時の成績」についても説明する必要がある。最近では山内調教師、森調教師といった関西の有力トレーナーから騎乗依頼を受けることも多い三浦皇成だが、その成績はというと、

 

関西馬騎乗時の成績【3-12-3-45】6.6% 33.3% 40.0%

 

この数字を「賛」と見るか「否」と見るかは評価の分かれるところだが、「馬券に絡む」という観点においては「賛」という評価で間違いないだろう。なかなか勝ち切ることができないのがマイナスポイントになっているが、複勝率40.0%という数字はそう出せるものではない。

 

 

ただ、ここで注意していただきたいのが、複勝圏に入った18回のうち、実に14回までもが1,2番人気でのものだということだ。これはつまり、「人気薄の関西馬に騎乗する際は消し」ということ。これも、頭に入れておいたほうが良いだろう。

 

 

最後に、馬券的にもっとも役立つデータを説明しておきたい。三浦皇成は芝よりダートのほうが成績が良いが、ダート戦騎乗時において、ある条件が発動するとその勝率・連対率はグンと跳ね上がる。

 

 

「逃げ馬に騎乗すること」

 

 

それこそが、三浦皇成最大の狙い時だ。その成績はというと、

 

【5-4-1-11】 23.8% 42.9% 47.9%

 

連対率・複勝率ともに50.0%に手が届こうかという数字である。ちなみに、先行馬騎乗時でもこれに近い成績を残しているのだ。

 

 

毎週勝ち鞍を挙げ、ついに3kg減の証である▲が消えた三浦皇成。新人賞をほぼ間違いなく手中にしている以上、当面の目標は武豊を超える新人最多勝記録の更新となってくるだろう。「69勝」という壁はとてつもなく高いものだが、ひょっとして三浦皇成なら…という淡い期待を抱かせてくれる、競馬界にとっての「宝物」だ。

 

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